2019.06.13

ビタミンが豊富でサラダの彩りにもなる!トレビスの特徴や使い方

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トレビスの断面の画像

日本ではまだあまり馴染みがありませんが、トレビスとはヨーロッパでよく食べられている、赤紫色の葉が特徴の野菜です。 赤紫の発色がよいだけでなくビタミンも豊富で、サラダにとてもよく合います。

そんな魅力的な野菜であるトレビスの特徴や栄養素、選び方などを紹介します。また、その特徴を活かした料理方法についても見ていきましょう。

トレビスとはどんな特徴のある野菜?

トレビスとは、キク科キクニガナ属の地中海沿岸が原産地の野菜で、チコリーの仲間です。

葉先が赤紫色という特徴を持っていて、その見た目から紫キャベツと思われがちですが全く異なる野菜です。

紫キャベツとの見分け方は、紫キャベツは葉も葉脈も紫色なのに対して、トレビスの葉は赤紫でも葉脈は白いというところです。

その赤紫と白のコントラストがきれいで、形状はキャベツのように丸いものもあれば、白菜のように細長いものもあります。

トレビスはほのかに苦みがあり、葉はやわらかくサクサクとした食感です。生のままでも食べることができ、サラダに入れるとほのかな苦みが良いアクセントに。

その苦みや風味がチコリーに似ているともいわれていて、加熱すると苦みが増すこともトレビスの特徴のひとつです。

トレビスを料理するときには、その苦みと発色の綺麗さを活かした調理方法がおすすめです。特にサラダなどは、トレビスを入れることにより味にインパクトが出て、見た目にも彩り豊かなサラダになります。

トレビスは日本に1980年以降に入ってきた野菜ですが、2019年現在使用されているのはカフェやレストランなどが主で、一般家庭ではまだあまり食べられていない食材です。

11~3月に店頭に並ぶことが多く、日本で流通している多くはアメリカから輸入したものですが、国内にもトレビスの栽培農家があります。

トレビスとはフランス語であり、イタリアではラディッキオと呼ばれ、丸い形のものはキオッジャとも呼ばれるそうです。日本では赤チコリーと呼ばれることもあります。

トレビスを使った料理の画像

トレビスはビタミンが豊富な野菜

トレビスは水分が90%以上のみずみずしい野菜で、栄養素が全体的にバランスよく含まれています。トレビスの特徴である赤紫の色素は、ポリフェノールの一種であるアントシアニンによるものです。

アントシアニンには、視覚に関する物質の再合成を助ける作用があり、眼精疲労の改善に効果が期待されています。また、アントシアニンには抗酸化作用もあり、体の活性酸素を抑える、老化を防ぐ、生活習慣病を予防するなどにも役立つといわれているほか、美容の維持にも効果を期待されている成分です。

トレビスにはカリウムも豊富に含まれています。カリウムは体内で過剰となったナトリウムを体外へ排出する働きをもち、ナトリウムの取りすぎによる血圧上昇に効果があるといわれている成分です。

トレビスの葉100g中に含まれる栄養素は以下のとおりです。
・ビタミンA「βカロテン」(14μg)
・ビタミンB1(0.04mg)
・ビタミンB2(0.04mg)
・ビタミンB6(0.03mg)
・ナイアシン(0.2mg)
・葉酸(41μg)
・パントテン酸(0.24mg)
・ビタミンC(6mg)
・ビタミンE「α」(0.1mg)「β」(0.2mg)「γ」(0.1mg)
・ビタミンK(13μg)
・カリウム(290mg)
・マグネシウム(11mg)
・ナトリウム(11mg)
・マンガン(0.15mg)
・リン(34mg)
・カルシウム(21mg)
・食物繊維「水溶性」(0.5g)「不溶性」(1.5g)
・鉄(0.3mg)
・亜鉛(0.2mg)

トレビスの成分のイメージ画像

トレビスの選び方と保存方法は?

トレビスを選ぶときや保存をするときには注意しなければならない点がいくつかあります。

まず、トレビスは本来水分が多い野菜のため、葉先がかさついたものは鮮度が落ちていることが考えられます。

鮮度がよいものを選ぶポイントは、葉にツヤと張りがありみずみずしく、葉の色が濃くて切り口が変色していないものを選びましょう。また、球体のものは葉がしっかりと詰まってきれいに丸くなっているものを選ぶことがおすすめです。

形が整っていないものは、葉と葉のあいだに空間があったり、なかで葉が縮れていたりする可能性があるからです。また、持ったときにずっしりと重みがあるものは葉がしっかりと詰まっているという目安になります。

縦長の品種のトレビスの場合も、葉先がみずみずしくツヤと張りがあり、切り口が変色していないものを選ぶようにしましょう。

トレビスの保存方法は、ラップなど乾燥を防げるものに包むか入れるなどして、冷蔵庫で保存することが大切です。トレビスの葉はとても繊細で水分が蒸発しやすいため、すぐに乾燥してしなびてしまいます。

ぴったりと密封してできるだけ密閉性を高めるか、湿ったもので包むのがポイントです。

保存可能期間は収穫されてからの日数にもよりますが、カットしていない状態で1週間程度、カットしたりちぎったりした場合だと2~3日で使いきるのが目安となります。

丸ごとトレビスの画像

トレビスの特徴を活かした食べ方

トレビスは美しい赤紫色と特有の苦みが持ち味です。また、加熱をすると葉の苦みが増すことで知られています。その特徴から、生食で食べられることが多い食材です。

トレビスをサラダなど生で食べることは、豊富なビタミンをそのまま摂取するためにもおすすめの食べ方となります。

歯ざわりがやわらかく、サラダなどの生食に向いているトレビス。鮮やかな赤紫色が料理に彩りを添えてくれ、ほのかな苦みもアクセントとなりいつもと違った風味のサラダになることでしょう。

トレビスはリゾットにすることもおすすめです。トレビスのリゾットはイタリアではよく食べられている料理で、トレビスの色素が活かされ、古代米を炊いたときのようなきれいな赤紫色のリゾットになります。

そのほかの料理方法としては、レタスの代わりとしてサンドイッチやホットドッグにも使うことが可能です。その場合、トレビスの苦みがアクセントとなり、レタスを使用した場合とまた違った風味のサンドイッチやホットドックになるでしょう。

トレビスはその彩りの良さから、肉や魚料理の付け合わせとして添えることもおすすめです。
生のまま添えたり、ほかの野菜と一緒にソテーしたりして添えるとよいでしょう。また、トレビスの葉を器のように使い、上に前菜を乗せる料理の方法もあります。

トレビスと他の野菜の画像

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