2019.07.04
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チーズは個性派ぞろい!持ち味と相性をしっかり見極めよう

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三角に切ったチーズの画像

チーズは世界中にさまざまな種類があり、風味や食感、製法もそれぞれ違います。また、相性の良い食材や食べ方も異なるため、チーズをおいしく味わうためには、チーズの種類や味わいの特徴など、基本的な知識を身につけておく必要があります。

ここでは代表的なチーズの種類や持ち味のほか、相性の良い食材など、チーズについての基礎知識を紹介します。

食べ方に合うチーズを選ぶのが基本

チーズにはフレッシュタイプやウォッシュタイプなど、いくつかの種類があります。
チーズを料理に取り入れるときは、チーズの味や製法などの特徴を把握したうえで、食べ方に合ったタイプを選ぶことが重要です。

チーズは大きく分けて7つの種類があります。フレッシュタイプと呼ばれるのは、カッテージチーズやモッツァレラチーズなどの熟成させないチーズです。生乳に酵素や乳酸菌を加えた後、固めて水分を抜くだけで完成します。

クセのないあっさりとした味わいと、やわらかな口当たりが特徴で、料理やお菓子など幅広い料理に活用できるチーズです。基本的に加熱せず食べる料理に使われます。

カマンベールチーズに代表される白カビタイプのチーズは、白カビの力を利用して熟成させるのが特徴です。熟成の進み具合や乳脂肪分の割合によって味が異なりますが、基本的にはあっさりとした味わいで、日本人が食べやすいチーズとして知られています。

チーズの味や香りをそのまま楽しむ食べ方が一般的で、あえて賞味期限の直前まで熟成を進めてから食べる人も多いです。ただし、白カビタイプのチーズは熟成が進むほど柔らかくなり、匂いも強くなっていくので、食べ頃は慎重に見極めなければいけません。

青カビタイプのチーズは、ブルーチーズとも呼ばれます。ロックフォールやゴルゴンゾーラなどが代表的です。2000年前から作られており、チーズの内部に青カビを繁殖させて熟成を行います。

フレッシュタイプや白カビタイプよりも塩辛く、独特の風味や匂いがするのが特徴です。チーズが好きでも青カビタイプだけは食べられないという人もいます。

青カビタイプも白カビタイプのように、チーズそのものを楽しむ食べ方をすることが多く、古くからワインのお供として親しまれてきました。ゴルゴンゾーラは初心者でも比較的食べやすいので、青カビタイプのチーズをあまり食べたことがない人は、ゴルゴンゾーラから試してみるのも良いでしょう。

ウォッシュタイプはその名の通り、洗いながら熟成させるタイプのチーズです。塩水やお酒を使ってチーズの表面についた菌を洗い流し、菌の量を調整しながら熟成を進めます。

ウォッシュタイプの大きな特徴は、独特の強い匂いです。ただし、匂いがきついのは表面だけなので、外側の皮を剥いてしまえば、匂いが大幅に抑えられます。また、作られた季節によって味わいが異なり、春から夏にかけて作られたチーズは、熟成が進んでいない状態でも食べられるため、匂いもあまり気になりません。

一方、秋や冬に作られたものは、ある程度熟成させたほうがおいしく食べられるでしょう。
料理に使うよりも、お酒のおつまみとして食べられることが多いチーズです。

シェーブルタイプのチーズは、乳牛ではなくヤギのミルクから作られます。特有のクセがあることから、好き嫌いがはっきりと分かれるチーズです。

シェーブルタイプにもさまざまな種類がありますが、ヴァランセと呼ばれる黒い灰をまぶしたチーズがよく知られています。熟成するにつれて食感は固くなりますが、味わいは軽くなっていくので、シェーブルタイプが苦手な人でも比較的食べやすいチーズです。基本的には料理の材料にするより、そのまま食べて風味を楽しみます。

セミハードタイプはやや固めの食感が特徴です。製造過程の中で重しをかけることで、38~46%まで水分を減少させます。セミハードタイプのチーズは保存性が高く、熟成後3カ月〜1年程度まで食べられるのが特徴です。食べ頃を迎えてから出荷させるので、購入したらすぐに食べられます。

フレッシュタイプやウォッシュタイプのチーズよりも熟成の進みが遅く、味が変わりにくいのも大きなメリットです。セミハードタイプのチーズはクセが少なく、初心者でも食べやすい種類が多く販売されています。チーズフォンデュに使われることも多いです。

ハードタイプはセミハードタイプよりもさらに硬く、水分を38%以下にまで減らしています。エメンタールやミモレット、パルミジャーノ・レッジャーノなどが代表的な種類です。

ハードタイプのチーズは、他のタイプよりも熟成期間が長く、6カ月〜5年以上かけて熟成させます。長期保存も可能です。
食べ方のバリエーションが豊富で、そのまま食べるだけではなく、削って料理に振りかけたり、ソースや料理の隠し味にしてコクを出したりといった使い方もできます。

四角に切ったチーズ画像

チーズに合わせるならどんなフルーツ?

チーズのコクや香りは、フルーツのジューシーな甘さや酸味とよく合い、一緒に食べることで栄養バランスも整います。特に相性が良いのはイチゴやブルーベリーなどのベリー系や、オレンジなどの柑橘系など、酸味が強いフルーツです。リンゴやキウイ、オレンジ、ぶどうを合わせるのも良いでしょう。

ただし、どのようなチーズと組み合わせても、おいしく食べられるとは限りません。フルーツと合わせるときは、フレッシュタイプか白カビタイプ、シェーブルタイプを選びましょう。

イチジクや洋ナシ、ブドウ、リンゴのように、風味や甘さが強いフルーツには、青カビタイプやウォッシュタイプなどの塩分の強いチーズを合わせたほうが無難です。

水分が少ないハードタイプのチーズには、生のフルーツだけではなく、ドライフルーツやコンフィチュールもよく合います。

チーズを使ったサンドイッチの画像

はちみつと相性がいいチーズは?

チーズとはちみつの組み合わせも、相性が良いとされている食べ方です。特に、塩分の強い青カビタイプと組み合わせると、独特の風味や塩辛さが緩和され、食べやすくなります。

たとえば、ゴルゴンゾーラとはちみつは、ピザなどで人気がある組み合わせです。ゴルゴンゾーラを入れたコロッケにはちみつをかけたり、ゴルゴンゾーラのアイスクリームにナッツとはちみつをトッピングしたりするのも良いでしょう。

また、カマンベールチーズとはちみつも好相性です。カマンベールチーズの表面を焼き、カリカリに焼いたベーコンを添えます。さらに黒コショウでアクセントを加えてから、はちみつをかければ完成です。

ベーコンとチーズの程良い塩味と、はちみつの自然で優しい甘さを楽しめます。より甘さを強調して、スイーツのような味わいにしたいときは、カマンベールチーズのかわりにクリームチーズとはちみつを組み合わせてみましょう。

色々な種類のチーズの画像

チーズと味噌は最強タッグ

チーズと味噌は共に発酵食品であり、旨味成分が豊富に含まれています。うまく組み合わせれば、チーズに含まれるイノシン酸と、味噌に含まれるグルタミン酸の相乗効果で、より旨味が増すでしょう。

手軽にできるのは、味噌とみりんを混ぜた味噌だれにチーズを漬け込む方法です。そのまま食べてもおいしく、料理の素材としても活躍します。味噌汁にコクを出したいときは、カマンベールチーズやパルミジャーノ・レッジャーノを加えてみましょう。

普段のレシピ通りに作った味噌汁に、手でちぎったカマンベールチーズを加え、こしょうで味を調えれば完成です。パルミジャーノ・レッジャーノは、スライサーやおろし金で削ってから加えます。スープの隠し味として、カッテージチーズと味噌を足してみるのも良いでしょう。

チーズのイメージ画像2