2019.06.17

手頃で使い勝手のよい万能食材!しめじの特徴や主な生産地は?

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しめじの画像

炊きこみご飯やソテーなど、さまざまな料理に使えるしめじ。歴史はしいたけより浅いものの、和食や洋食、中華料理などジャンルを問わず使える万能食材のひとつだと言えるでしょう。

一般的に流通しているぶなしめじの特徴や主な栄養素、生産地、食べ方や保存方法などのほか、本しめじやはたけしめじの特徴についても解説します。

味がよく食べやすい!しめじの特徴や歴史

スーパーなどで一般的に流通しているものは、ぶなしめじと呼ばれるシメジ科シロタモギタケ属の種類です。 原産地は不明であり、流通しているものの多くは人工栽培によるものです。

多く出回る時期は10月から3月頃ですが、1年を通して安定的に供給されており、価格の変動がほとんどなく手頃な価格で入手できるのが特徴でしょう。

ぶなしめじを品種改良した、全体的に白いぶなしめじも存在します。普通のぶなしめじとは少し違った食感が楽しめます。

苦みが少ないため、子どものいる家庭で重宝することでしょう。天然のぶなしめじも存在はしますがかなり希少であり、栽培されたぶなしめじとは見た目が異なります。天然のものは、ブナやトチノキなどに生えます。

しめじの生育地は北半球温帯より北に分布しており、日本でも古くから自然のなかに生えていたとされています。

しかし、一般的に食材として認知されるようになったのは、日本で本格的にぶなしめじの栽培が始まった1970年代からです。

古くから日本の食事に取りいれられてきたきのこ類であるしいたけよりも、食材としての歴史は浅いと言えるでしょう。

味だけじゃない!しめじは栄養もいっぱい

しめじは、おいしいだけでなく栄養素も豊富に含まれています。

ゆでた状態のぶなしめじ100gあたりの栄養素は、カリウムが約340mg、マグネシウムが約11mg、葉酸が約25mcg、ビタミンDが約1.1mcg、ナイアシンが約5.2mg、パントテン酸が約1.25mg、ビオチンが約9mcg、食物繊維総量が約4.8gです。

きのこ類全般に含まれる栄養素であるエルゴステロールやβグルカンは、しめじにも豊富に含まれています。エルゴステロールは、紫外線にあたるとビタミンDに変換されます。

ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きがあり、健康な体作りに必要な栄養素だと言えるでしょう。βグルカンには、免疫力を高める作用があるとされています。

しめじに含まれる栄養素から、高血圧・脳梗塞・心筋梗塞などの生活習慣病の予防や、冷え性・便秘・風邪の予防などに対する効果が期待できます。

低カロリーであるうえに老廃物を排出する効果が期待できる食物繊維が多く含まれることからも、美容や健康に気をつかう人またはダイエットをしたいと考えている人にぴったりの食材だと言えるのではないでしょうか。

しめじと他野菜の画像

風味を落とさないしめじの食べ方と保存方法

ぶなしめじの食べ方としては、炒め料理や煮物、鍋料理やスープ、和え物や炊きこみご飯などさまざまな料理に使うことができます。

クセが少ないので、日本古来の料理だけでなく洋食や中華料理にも使われます。
食感がよいため揚げ物にも向いていますが、油の吸収率が高いことからカロリーを気にする場合にはおすすめできません。

新鮮なしめじの選び方としては、かさができるだけ開いていないことや全体的に弾力や張りがあること、軸が太くしっかりしていることなどが基準になります。鮮度が落ちると、弾力がなくなり全体的に柔らかくなります。

ぶなしめじの消費期限は、買った状態の袋のまま冷蔵庫で2~3日が目安です。保存方法のコツとしては、水気に弱いため水分がついていたら拭いてから保存することです。

料理に使うときも、水で洗うと風味が悪くなるため汚れていなければそのまま使うことをおすすめします。

汚れが気になる場合でも、軽く洗う程度にとどめましょう。石づきを落として手でほぐし、保存袋に入れて冷凍すると3週間程度もたせることができます。冷凍したものを料理に使うときには、凍ったまま調理することができて便利です。

しめじを使った料理の画像1

天然はかなり希少!しめじの主な種類と生産地

しめじには、一般的に流通しているぶなしめじのほかに、本しめじやはたけしめじなどがあります。

本しめじはシメジ科シメジ属のきのこであり、特徴としてはぶなしめじより全体的に大きく、かさも大きくしっかりしていて軸も太いことです。歯ごたえがあり、本しめじ本来の香りを引き立たせる網焼きや炊きこみご飯などに向いています。天然のものはかなり希少で、非常に高価です。

ぶなしめじが人工栽培されるようになってからも、本しめじの栽培は難しいとされてきました。しかし、2000年を過ぎたあたりで人工栽培することに成功し、流通している本しめじの多くが栽培されたものとなっています。

ぶなしめじよりは値段が高いものの、本しめじも一般家庭やレストランなどで気軽に食べられるようになりました。

「香りまつたけ味しめじ」ということわざがありますが、まつたけよりも味がよいといわれているのは、ぶなしめじではなく本しめじだとされています。ことわざになるくらい、本しめじがおいしいのだと言えるのではないでしょうか。

はたけしめじもシメジ科シメジ属のきのこであり、特徴としてはかさが3cmから大きいものだと10cmにも及ぶことです。

形はぶなしめじをやや大きくした印象ですが、歯ごたえがよく香りがあり、味は本しめじに近いといわれています。本しめじと同様に人工栽培が難しいとされてきましたが、やはり2000年以降に栽培できるようになり、流通量が増えました。

しめじの主な生産地は長野県、新潟県、福岡県です。

2017年の生産量でいえば、1位が長野県で約5万トン、シェア率が約42%。2位は新潟県で約2万1000トン、シェア率が約18%。3位は福岡県で約1万3600トン、シェア率が約12%。4位は香川県で約5000トン、5位は茨城県で約3000トンと続きます。

本しめじの有名なブランドである大黒本しめじや、はたけしめじの有名なブランドである丹波しめじは、どちらも京都で栽培されているものです。

生産量は多くないものの、京都で作られるしめじには高級なものがあると覚えておきましょう。

しめじを使った料理の画像2

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